運営のせいで更新停止中

このブログは意図的に更新を凍結しています

【退職エントリー】中小企業を退職した話

この記事は 退職者 Advent Calendar 2018 の14日目のエントリーです。

前書き

https://adventar.org/calendars/2158
https://adventar.org/calendars/2278

2017年のアドベントカレンダーを見ていて現職で同じ会社で過ごした人が居てちょっと考えさせられたので自分も書こうかと。

会社について

100人前後のいわゆる中小企業SIerで働いて居ました。

この規模で元請けの会社だったので、社内はガリガリ書く人より人を動かす人の方が多かったです。

自分は種蒔案件が多かったので少人数チームでにわかスクラムみたいな感じでソース書きながら、一緒に働くベンダーさん達と楽しく働いていました。

特定の業界に特化している事は無く、短時間でのキャッチアップが求められるものの非常に多様な業務要件を担当させてもらいました!

最初に転職を考えていたのはこの会社で3年働いた時だったのですが、丁度転職を考えていた時期に別の会社に出向させてもらえることになったので、これ幸いと思い3年出向する事になります。

半年は営業支援として、営業支援チームが無くなりそこから2年半は企画方として働いていました。

企画提案と同時にモック作成や機能改修、既存不具合との戦いを行いアクティブディレクターって感じでやっていました。

今考えるとベンダーという立場であれこれもやらせていたのは中々考えさせられるところがあります。

転職の動機

課題

私が貧乏性なのもあると思いますが、最終的に作成したものは結局他社(または他者)に納品するのが正直なんか惜しいと感じました。

出向して自社サービスとして改善を行う良さを体験し、想像から現実になった事での成長や、やりがいを知ってしまったのも転職する動機としては大きいです。*1

度々社内で技術的な取り組みをやらせて貰えました、Git導入やAngular,Scala,Rubyなどやらせて貰えた上司には感謝しています。

ただ最早やったけど覚えてないものも沢山ありこういったチャレンジングな事をもっとカジュアルに出来る環境で働きたいと思っていたし、現在も思っています。

経営的な問題

退職しないと不味いなと考えさせられる会社状態でした。

会社の上位層の世代交代が致命的で注力していた大規模案件は大爆死、quarter毎に「苦しい状態だが各員が経験を積んで実りがある」と繰り返し言っていました。

この辺りの時期は会社の雰囲気がなんとも言えない感じで、

  • 総務の要になっている人を別部署に移した事で、総務は1人を残して全員退職してしまったり、
  • 営業は1チーム残してそれ以外全員退職してしまったり、
  • 辞めなさそうと思われていたタフなエンジニアの先輩たちも退職したり、

帰社する度に組織の壊滅を見せつけられるという体験は中々でした。

会社が傾く傾向

この時経営状態が悪くなるポイントがありました。

それは会社の軸足を増やそうとしている時、実はメインビジネスがたいして安定しておらず、かつ経営層がそれに気づいていない時です。

当時の社長は2本目の経営軸を作ろうとメインビジネスで利用している製品プロダクトのERPを掲げていましたが、これが面白いくらいの爆死。

関わっていた人間の99%が退職しました。*2

人がいなくなって行くのに「各員が経験を積んで実りがある」と全体会議で話している社長は皮肉でも言っているのだろうかと内心苦笑いしていました。

そもそもメインで使っていた製品も度々ミドルウェアレベルのバグに悩まされていたのに、同社の亜流製品なんて更に瑣末だろうなというのはやる前から想像出来ます。

実祭この製品は導入するのにいきなりカスタマイズしないといけないという信じられない作りでした。

プロダクトや製品について状況を説明しているにも関わらず経営層が全く理解せず強引に突き進んだ結果、経営状態や組織状態は壊滅的な被害を受けました。

当時の社長は私が辞める時に「提言というより提案して欲しい」と言っていましたが、平社員の意見を職位付きは聞き入れないのに、よくそんな事言えるなと退職前に呆れ、これじゃあ経営状態も悪化するわと思ったのを良く覚えています。

ちなみに私はこの製品を少し触った所で激しく危機感を感じたので、入社1年目の時から経営層に対して意見具申していましたが、6年間無視し続けた結果がこの結末です。

私は経営者じゃありませんが「事業を行う時は遠くを見るべきだ」という言葉の通りなのではないでしょうか。

転職の契機

自社の状態が全体的に悪く私を引き戻そうとしていたのですが、話をした結果、会社が何をしたいのか全く決めておらずこれじゃダメだと思い真剣に転職する事にしました。

現職を決めるにあたり衣食住のどれかが一番サービスの視点がわかりやすいという理由と、たまたま説明会をやっていたので話を聞いていたら、サービスに改善点が自分と一致したので受ける事にしました。*3

出向先で私以外にも転職活動中の人が結構居て、結局皆この会社を良く思っていのが分かったのは笑所でした。

転職に際してDODAを利用したが正直いまいちで、新卒採用の活動レベルで適当に求人をぶっこんできたのは頂けないし自分が考えている転職活動とも違いました。

「相手に失礼になるから藪から棒に受けるつもりは無いですよ!」と言ったら「はぁ?」と言われたのは、なんて口の悪い女なんだと今でも覚えています。

転職した感想

食関連の会社に転職しました。現在の従業員数は当時の20倍の会社です。

最初は大規模システム再構築を行っていて、作りがイカレてる反面やりがいが有りました。

属人化を助長させる人との戦いは別の意味でやりがいがあったり、業務要件を理解していない企画を使う事にも別の意味でやりがいがあったかなと思っています。

但しこの会社は中身が完全に大規模SIerなのと、憧れ系転職者が多いためお世辞にも職業適正が高いとは言い難いです。そのため人の増加と比例するように業績が下がっています。

人間面

各サービス開発者は正直いまいち、過去の負債と闘いきれていない人が多く不親切。

逆にインフラチームはレベルが高く、数百台のサーバーを運用し常にサーバーの状態を適切に監視しているのを見ると、この人達のおかげてサービスが動いていると日々痛感し感謝しています。

ただし現職でも仲良かった人や出来る人達から辞めているので残った出涸らし人材とどう働いて行くかがポイントになっています。

環境面

職場環境では何故か開発だけ消防法や衛生法が守られていない場所で働かされていて大企業とは思えないです。

休みは少なく有給が前職の半分程しか無いのを考えると地位向上が必要なのかなと。

最後に

経験としては転職して良かったと思います。

これがなければ見えてこない世界もあったし出会いもなかったです。

ただ今後のキャリアとして、現職場はサービスの成長限界を迎えているので伸び代が無いのと共に業績も下がっているため、もう少ししたら転職しようと考えている最中です。

仲良かったみんな元気してるだろうか…

*1:但し出向先としてはネガティブな事なのでそのギャップはありました

*2:1人をのぞいて営業なども全員退職

*3:この時の話には希望が込められているため謀られた